真夜中は別の顔

昼間のお仕事にあらわれるお局様の理不尽さを綴りつつ、真夜中は副業の風俗嬢としての顔を持つ女が、風俗嬢の視線で書きたい事をかいていきます。

風俗嬢の彼氏事情

風俗をしていても、ひとりの女の子です。
愛されたいし愛したい。

私だって出来れば素敵な彼氏が欲しいに決まっている。
間もなく訪れようとしているクリスマスに、ささやかでもいいから、心のこもったプレゼントがもらえたら嬉しいに決まってる。

安い居酒屋でもいいし、あまり上手じゃなくても、手料理でパーティーしてくれたら、マジで泣く。

私だって頑張ってなにか作るから、ケーキもコージーコーナーやコンビニでもいいから、二人で食べられたら楽しいはず。

だが、押し並べてこの世界の女の子の彼氏事情は微妙な気がする。
まず、この仕事をしていることをカミングアウトした上で付き合っているのはまったくいないわけではないが、かなりレアだ。

それこそほぼ生焼けに近く、血が滴り落ちるくらいの極レアといっていい。

カミングアウトしている子のなかには、彼氏にかなり貢いでいるこもいる。
自分の身体をそれなりに消耗させて得た対価を貢ぐのは、今の私には理解できないが、それでも付き合っていたいのだろう。

でも、貢がないと離れてしまうような男ならいない方が良いと私は思うのだけれど。

ということで、風俗嬢の彼氏事情はかなり微妙というのが、少なくとも私の周りにいる子の状態。

なかには、当然この仕事をしていることを隠した上で、普通の彼氏がいる人もいるけど、それはそれで神経が細い私には難しそう。

私は彼氏が出来たら夜の仕事をやめるのだろうか?
あるいは、カミングアウトするのだろうか?

夜の仕事をしているうちは彼氏を作らないかもしれない。

こんな私と付き合いたいという男性もあまりいないのだろうけど。
時にふと、ひとつの布団のなかで優しく抱き締められる温もりを感じたいなぁと、12月半ばの寒空のなか、おもうのだった。